令和7年3月1日午前2時8分に祖母(97歳)が亡くなりました。
今まで親戚や母方の祖父母とのお別れはありましたが、幼いころから同居していた肉親が亡くなったのは初めての経験になりました。
備忘録として、現在の心境や感じたことについて書き記していこうと思います。
祖母との思い出
祖母との思い出を振り返ると一番に出てくるのが
認知症との戦い
が思い返されます。
私の祖母は、私が中学2年生の時に認知症のためグループホームに入所し、それから約20年以上介護施設での生活を送っていました。
ですから、私は主に小学生のころに自宅で同居していた記憶が残っている程度です。
実家での生活は私から見て、祖母・父・母・3歳年上の兄・1歳年上の兄と私の6人家族でした。祖母は孫が5人おり、私は最後の孫でした。
男の孫は私の兄が最初で、同居していたこともあって一番上の兄を特別かわいがっていたいたのは幼いながらも感じていました。
両親が共働きのため、家にいない時が多々ありました。その際、祖母が幼い孫の私達の面倒を見てくれていたのでしょうが、正直なところあまり記憶になく真ん中の兄とずっと一緒に過ごしていた思い出しかありません。
一番記憶に残っているのは
私がムカデに噛まれた時に、玉ねぎを擦りつけていた
ことは覚えています。こんなので効くのかな?という思いがありましたが、必死に噛まれた足に擦って解毒のような行動を取っていたのが印象的です。(効果があったのかどうか今も真偽不明)
施設入所まで
祖母は75歳くらいの時に介護施設に入所しました。
今でこそ当たり前に施設に入所したりしていますが、当時は父親には相当な葛藤があったように思います。
年齢的にもまだ早く、なかなか自分の親に関して受け入れられなかったのかもしれません。
現役で仕事もしており、残業で遅く帰ってくることもしばしばあったため、どこまで祖母の認知症の症状について理解していたのか今でも分かりません。
私の母親の方が父親よりも祖母と接する時間が長く、どんどん悪化する認知症の症状に悩んで苦労していたことを覚えています。
小学生のころの私の記憶では、祖母の変わった行動として
- ご飯を別々に炊く(硬さが違うため)
- 風呂の温度が熱い
- 貴重品が盗まれたと繰り返す
- 同じ言動を繰り返す
- 新しい出来事を覚えていない
- 過去の記憶はよく覚えている
という状況が思い出されます。(今思えば認知症の影響でしょう)
そんな中、施設入所の一番のきっかけとして、母親が深夜に祖母がロウソクに火をつけて部屋の中を歩く姿を目撃したのが決め手となりました。
それまで色んな不可解な行動があり、ヘルパーの助けを借りたりして何とか自宅で介護出来ないか模索していました。しかし、火事になってしまってはすべて失ってしまうので介護施設に入所することになりました。それもちょうど父親の誕生日に入所することになりました。
亡くなって感じること
私は祖母との思い出は、楽しい思い出よりも
介護が大変だった
という記憶が強く残っています。記憶にないほど幼い時にはよく面倒を見てもらっていたのでしょうが、孫に手がかからなくなったころに認知症の症状が出てきました。
実際、20年以上介護施設に入所していたため、私の記憶が若干残っている4歳ころから考えると10年も一緒に過ごしていた記憶がありません。小学校を卒業する12歳ころにはすでに認知症の症状がありました。
祖母が亡くなって、家族を連れて実家に帰ったところ、すでにキレイに着物を着せられ棺に入っていました。その姿を見て「あ、本当に亡くなったんだな」と実感しました。それと同時に「長い間施設での生活お疲れ様でした」とい思いもよぎりました。
実家に棺がある状態は初めてで、何だか不思議な気持ちにもなりました。自分が住み慣れた実家の仏間に棺が置かれている違和感。私が学生の時から施設で離れて暮らしていたいた祖母が久しぶりに帰ってきたのが棺の中。最後に祖母が家に帰ってきたのは約10年前の正月かと思います。
お通夜・お葬式が済み、いよいよ火葬場へ向かいました。流石にお葬式の時、飾られていた花を棺の中へ入れ最後のお別れの時には目頭が熱くなり少し涙しました。
そして火葬場で見送り、遺骨の姿を見て
本当にお別れしたんだな
と実感しました。
さいごに
祖母とのお別れを終え、97歳もの長寿でありましたが、やはり同居していた肉親とのお別れは今までで一番淋しい気持ちになりました。
しかしながら、今回は準備が出来ていた状態でのお別れでした。急に家族との別れになった時は気持ちの整理がつかないのも無理はないと感じました。
死を意識して生きる
と人生を真剣に生きるようになります。
なかなか普段から意識するのは難しいですが、当たり前に過ぎている毎日は急に当たり前じゃなくなるかもしれません。
現状についての感謝の気持ちを忘れずに生きていきたいと感じました。
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